キングとナイト
「早紀は、悪くないのに…。私と、私なんかと一緒に居たからっ……!」

私をイジメても意味がないから、私と一緒にいた早紀に目が向けられたのだ。

「……魅夜」

連夜先輩に呼ばれて、顔を上げるとぽんぽんと頭を撫でられた。

「お前は、悪くないよ」

そう言われた瞬間、涙が溢れた。

「れ、んや先輩…」

「悪いのは、魅夜や早紀ちゃんをイジメてる奴らだ。だから、お前は悪くない」

優しく抱きしめながら、連夜先輩は言った。





「大丈夫か?」

それから暫くして、私は家に帰る事にした。

「はい! それじゃ、お邪魔しました」

私は連夜先輩にそう言って帰ろうとした。
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