キングとナイト
「魅夜様っ!!」

気付いたときには、相楽さんに両腕を掴まれていた。

「さ、がら…さん?」

ハッと我に還り、回りを見ると血を流しながら、倒れている男共。

「え……? わ、私っ…?」

私が、やったの?

頭を押さえながら、考えてみるけど、……覚えてない。
しかし、自分の手には血が付いている。

「い、嫌っ……」

私は、その場に居たくなくて工場から逃げた。

「魅夜様っ!?」

後ろから、相楽さんの声が聞こえたけど、私は止まらなかった。



がむしゃらに走り、近くの川原に座り込んだ。

膝を抱えるように、座る。
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