キングとナイト
クラス内が、ざわつき始める。

「また来ますねっ」

そう言って、クリスは帰って行った。



クリスが来て、一週間。名前で呼び合う中になった。
が、困る事が一つ。

奴(クリス)は、帰り際に必ず、頬にキスをしてくるのだ。

「クリス先輩、強烈だね……」

いつの間にか弥生が後にいた。

「そう思うなら助けてよ………」

「嫌ぁ……、無理だね」

弥生には、私の過去の事を全て話した。
軽蔑されるかと思っていたが、弥生は『辛かったね』と一緒に泣いてくれた。

私たちの信頼感は増しました。

「あの野郎……」

聞き慣れた声がして顔を上げれば、連夜先輩がいた。
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