キングとナイト
魅夜は鈍いからなぁ……。

「…ハァ」

生徒会のソファーに座っていると、零が入ってきた。

「ん?早いな、連夜」

「おぅ」

そう言うと零は、俺の隣に座った。

…………。聞いてみようかな。零の気持ち。

嘘とか偽りとかじゃない、零の本当の気持ち。

「なぁ、連夜」

俺が聞こうかとした瞬間、零が喋り出した。

「俺、夷隅…嫌、魅夜が好きだ」

……先に言われてしまった。

「零」

俺は零の方を向いて、

「魅夜は譲らねぇよ」

と言った。

俺らは笑って、

「望むところだ…!」

と言って拳をぶつけ合った。




〜連夜Side 完〜
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