キングとナイト
それに、おとなしく帰るつもりもない。

「おとなしく、私が帰ると思いますか?」

「いえ。魅夜様がおとなしく従うとは思ってはおりません。ですので、少々手荒く、お連れします」

相楽さんがそう言った直後、首筋に激痛が走った。

後に、もう一人……!


しかし、私の意識はそこで途絶えた。






「………?」

目が覚めて、体を起こすと見覚えのない部屋だった。

「窓がない……」

この部屋には、窓が無かった。


ガチャリとドアが開く音がして、相楽さんがはいって来た。

「お目覚めですね」

「此処は何処ですか?」

私がそう聞くと、相楽さんは、

「魁様の本宅です」

さらりと言った。
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