キングとナイト
「…南さん」

「……ゴメンな。守ってやれなくて」

南さんはそう言って、私の頭をワシャワシャと撫でる。

「そんな事、無いです」

守れなかったのは、私のほうだ。
あの時、早紀を守れなかたった。

「辛いのは、解ってんだけどさ。ちょっと、一緒に来て貰う」

南さんは会長たちを起こさないように私を抱き上げた。

「ちょっ、自分で歩けます!!」

「無理すんな。痛いだろ?殴られたとこ」

本当、それは助かるんですけど……。

お姫様抱っこは辞めていただきたい……。




「魅夜様。大丈夫ですか?」

病院のロビーには、相楽さんがいた。

「はい。ちょっと痛いですけど…」

「かなり痛いだろ、強情っ張りが……」

南さんはそう言いながら、私を椅子へと座らせる。
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