キングとナイト
私は会長、連夜先輩と一緒に帰る事にした。
鼎先輩は、夕飯を食べてから帰るらしい。



「しかし、那智は怖いよな〜」

「言ってる事が冗談に聞こえませんよね…」

「那智の怖さは、あんなもんじゃねぇよ……」

そんな話をしながら、街を歩いていた。


「あら、随分早い退院だったじゃない。魅夜」

人通りが少なめの交差点。聞き慣れた声が聞こえた。

「…早紀…!」

「えっ……!!」

「………」

私の目の前には、早紀がいた。
連夜先輩は早紀を見て驚いている。会長は無言で早紀を睨んでいる。


「私は直ぐに立ち直れなかったけど……。流石、神経まで図太いのね」
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