キングとナイト
私は暫く、突っ立っている事しか出来なかった。

頭が真っ白になって、何も考えられなかった。


連夜先輩はずっと私が好きだった……?



でも、私が好きなのは……。

『好きな奴がいるんだ』

会長の言葉が、私の頭に響いた。

会長は、好きな人がいるって言ってた。

私の思いは、会長に伝えたところで重荷になるだけ……?





そこから、どうやって体育館に行ったのか覚えていない。

体育館に着いて、ミスコンに出る事になった弥生にメイクをしてもらった。

「始まるね、ミスコン!」

弥生が凄く楽しそうに笑っていたけど、私はとても楽しそうには出来なかった。
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