キングとナイト
「あんな、胸糞悪いゲームはもうやりたくないと言っているんです」

私は理事長に向かって言った。

「魅夜!?」

「夷隅!?」

会長と連夜先輩が私を止めようとする。

が、私は止まらない。

「理事長、あんたは虐められる側の気持ちを考えた事はあるか? 無いでしょう? 虐められる側は辛いんだ! 誰も助けてなんてくれない…」

私は昔の事を思い出していた。

「だから、私はChessGameなんて参加しない。あんたの言いなりにもならない」

私は真っ直ぐ理事長を見据えて言った。

「称号も剥奪したければするがいい」

私はそう言って、理事長室を後にした。
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