キングとナイト
「じゃあ、1対1でいいよな?」

それを待っていたかの様に、会長は笑った。




「夷隅からでいいぞ」

会長は余裕そうな顔で言った。

「じゃあ、遠慮なく…」

私はボールを手に取ると、リングに向かって投げた。

「お前、やる気あんのか……!?」

私の投げたボールは、綺麗な孤を描くようにして、リングに入っていった。

「会長、油断してると負けますよ?」

ニヤリと笑いながら、会長を見た。

「いきなり、3Pはないんじゃねぇーの?」

ダムダムとドリブルしながら、会長が近づいて来る。

「やるなら、決定的にですよ、会長?」

満更、引くきもないんでね。
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