キングとナイト
「流、大丈夫?」

今、流と一緒に保健室に向かっている。

流は一人で行くと言っていたのだが、私の庇って殴られたので、無理矢理私がついて来たのだ。

「たいしたことないって」

笑いながら言っているが、実際は相当痛いだろう。

「ごめん、私のせいで……」

「ちげぇよ。魅夜のせいじゃない。だから、気にしないでくれ」

流がそう言ったので、後ろめたかったが、気にしない事にした。


「失礼しまーす。って、先生いねぇ」

保健室には、先生がいなかった。

「流、そこ座って。やったげる」

「おぉ。悪いな」

仕方がなかったので、私が手当をやる事にした。
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