キングとナイト
「リビングって、何処だよ?」

広すぎて、わからん。

「ん?」

とりあえず、歩き回っていた俺の目にある物が止まった。

「仏壇…?」

なんでこんなところに……。

そこは、座敷の部屋で遺影には綺麗な女の人が写っていた。

夷隅に似てる………。全体像が凄い似てる。

気の強そうな目。傷んでいない漆黒の髪。

そのほとんどが、夷隅の様だった。



「会長?」

リビングにいなかった俺を探しに来たのだろう。

座敷の部屋にいる俺を見て、夷隅は目を見開いた。

「……ばれちゃいましたね」

そう言って、苦笑いする夷隅。
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