聖夜の忘れ形見
※※※



「虎…太郎………さ…ん」


痛みと快感に身を打ち震わせ、何度も交わっていると───


突然


「虎太郎さん!」


スパーンという大きな音と共に、虎太郎の部屋の障子が開け放たれた


「「「───っ」」」


3人の視線が絡み合い、場の空気が凍り付く


「京華…院………さん」


小夜の口からこぼれ落ちたのは、開け放たれた障子の向こう側に立っていた静の名前だった


「なっ───なんて破廉恥なっ!」


お互いに繋がったままの2人を見て、顔面蒼白になる静


「婚前交渉なんて、何考えていらっしゃるの!?」


ヒステリックに叫ぶ静


「………静。いきなり入って来るなんて、何のつもりだ」


「虎太郎さんに………クリスマスプレゼントを渡したくて…」


2人の関係が分からない小夜は、この状態をただ黙って見守るしかなかった


「それなのに………何てこと…」


「言っただろう。僕は小夜を愛していると」


お互いの体の熱は冷めていたものの、まだ繋がった状態のままで虎太郎から愛の告白をされ、小夜の体にまた熱が灯り始める
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