S☆Mラブハート
☆引越し☆
― 6月

「陸~いつまでねてるの~
もう10時よ~起きなさぁ~い」



母が言う。
いつもあたしの起こし方は決まっている。



あたしは
いっつもめんどくさそうに起きるヶど



一時はそんなお母さんの
起こしてくれる一言が嬉しくて、



1人で喜んでたこともあったっけな……



そぅだ!
あたし高橋 陸(たかはし りく)
14歳の中2です♪



「陸~もう着替えたの~?
今日は引越しの日でしょぉ~?」
また母が言う。



最近こういう一言も別に嬉しくない。




『はいはい分かってるって~
そういうお母さんは準備できたのぉ~?』
と言い返す。



あたしは、下(1階)へ降りた。




すると母が言う。



「さっき陸が言ってたことだけど…
お母さんは引っ越さないわよ?
陸がお母さんの知り合いの家にお世話になるのよ?
お母さんは、パリに行くから…
でも大丈夫よ♪♪
そこの家には陸と同い年の子がいるから♪」




『……なっ!!え?!
そんなの聞いてないよ…?なんで?
お母さんはいかないの??』




「だって~お母さんは転勤してる
お父さんと暮らしたいもの♪
陸はパリなんて嫌だっていってたじゃないの~
…というか…もう荷物おくったわよ?」




『で…でも……』




「そんな顔してると…可愛い顔がだいなしよ?」




だれのせいだよ……
しかも可愛くないしッ!!




もちろん…そんなことはいえないけどね♪♪(*^□^*)



『まぁ…でも…別にいいけどッ!!
お父さんのとこ行っておいでよ』




このときあたしはパリへ行かなくて良かったと
いまでも思う。
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