こいつが学級委員!?
そういって私は外へ出る。
9月といってもまだ暑い。
真夏といってもいいんじゃないか?

そんなことを思いながら学校へ向かう。
私が通ってるところは極普通の公立高校。
名前は柚子羽(ユズバネ)高校。
距離は家から電車で10分程度。

今日は始業式。
さすがに遅刻するのはやばいから念のため早めに家を出てきた。
勿論、遅刻したことなんかないけど。

私は改札を抜けホームで電車を待つ。
数分後に電車が来たので乗り込み、いつも通り読書をしてるうちに私が通ってる高校の最寄り駅に着いた。

電車から降り改札へ向かう。

今は通勤や通学している人たちがほとんどだろう。
凄い人ごみ。
私は人ごみにのまれないよう必死に気を緩ますことはせず、常に全身に力をいれる。

(…にしてもお兄ちゃん、始業式である今日に日直に当たるなんてついてないなぁ~。)
こんな人ごみの中、兄に同情する。


「よぉお姉さん。可愛いね~!!今からなんか用事ある?」

どうでもいいことを考えていると、どこからか聞き覚えのある声が聞こえてきた。
体中に嫌な予感が伝染する。

その場に立ち止まり、恐る恐る声のした方に顔を向ける。







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