シークレット*ラブ
約束の時間の10分前に届いた慶吾からのメールには

伝えてあった駅から少し離れた公園についたと書かれていた。


そして
車の車種と色とナンバーも。


最後に
ちょっと緊張してる。今日はよろしく。

そんな風に
付け加えてあったメールを読んでクスッと笑えた私。


【今からでます。
こちらこそよろしくね。】


そう送信して

すぐにソファーに置いてあったカバンを肩にかけて玄関までの短い距離も急ぎ足。


シルバーのヒールサンダルをはいた私は、玄関の鏡にもう一度映し出された自分の顔を見つめてみる。


ドキドキする胸の鼓動をゆっくり深呼吸しながら落ち着かせて

カバンの中の小さなポーチから淡いピンクのリップグロスをとりだした。


もう一度それをほんのり唇にかぶせてから家をでた。


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