シークレット*ラブ
事態を飲み込んだ様子の慶吾は、ケーキの箱をやっと受けとってくれた。


「…わかった。

有り難く頂くわな。

…ほんまに、ええ女やな」


冗談まじりにそんなセリフをいいながら、私の頭を撫でる慶吾。



その時見せた慶吾の顔は


今日一番穏やかで、胸のつかえがとれたようなホッとした表情だった。



「あはは…
今頃気づいたん?」



慶吾のそんな表情に私もホッとしたような気がした…



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