シークレット*ラブ
「…プレゼントなんてしてやった事なかったから…な?

ママがどんなものを欲しいんかもわからん俺が選んだから、
気にいるかわからんけどな?」


そう……

こんな風にプレゼントしてもらったのは初めてだった…。


いつも忘れてたのは優斗だもん。



「…ありがとう」


ただその一言だけ伝えるのが精一杯の私に


「…こちらこそ
ありがとうな。」


そう言ってすぐに足早に搭乗口へと歩いていく。


「……パパ~」


私の声にこっちを振り返らずに、優斗は手だけをふりながら進んでいく。


どんどん小さくなっていくその後ろ姿にまた涙が溢れて止まらなかった。



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