この空の下で
笑人が亡くなる日までのタイムリミットが近づいて来ていることを私達は知るよしもなかったんだ。

「中野 笑人いる?」

何時もなら普通科の生徒が養護学級の校舎に来るはずがないのに今日は違った。笑人はその人たちとどっかに行ってしまった。

それが、笑人の死に繋がるとも知らずに私達は教室で話していた。数分後、笑人が帰ってきた。何の違和感も無かったから私も朱里も気にはしなかった。

それから、普通科の生徒が毎日、笑人に会いに来るようになった。

そして、11月20日。笑人は私達の前から居なくなってしまった。
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