アイスクリームの美味しい食し方
「つぐみさんと話してたんだ。

そういう2人も
ありだよねーって。」

えみは最近、
専属契約を終え、
忙しくモデルの仕事に
没頭している。

こうして、
学校でゆっくり話せるのも
毎日ではなくなった。

「えみ、ちょっと羨ましいんだ。
そういう感じ
感じたことないからさ。」

ふわふわしたピアスを揺らしながら、
えみは言った。

「彼氏とうまくいってないの?」
えみは、
同じ事務所の
イケメンモデルと付き合っている。


「うまくいってるよ。
今まで1番長いよ。

いい人だし、かっこいいと思う。」

えみは頬杖をついて、
窓の外を見た。

「ただ、好きじゃないんだよね。」

えみは言った。


「そっか。」

私は、別れろとか、
好きになれとか、
何にも言ってはいけない気がした。




「木暮さん、ちょっといいですか?」

突然聞こえたかわいい声に
私ははっとした。
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