アイスクリームの美味しい食し方
「ねー。
今日は特別な日って分かってんの?」

私は急いでシャワーを浴びさせられ、
裸のまま、引っ張り出され、
無理矢理ワンピースを着せられ、
えみに髪の毛を引っ張られながら、
説教されていた。

「えみくんを先に迎えに行ってよかったよ。
この人たち最近頭の中春だからさ。」

つぐみさんにも叱られながら、
ネイルを仕上げられていた。

あ、可愛い。

「め、面目ない。」

私はただただ謝るばかりだった。

「そ、そういえばパパさんは?」
えみが頬を赤らめて言った。

「え?
多分直接式場に向かってると思うよ?
向こうで会おうって言ってたし。
なんで?」

私は欠伸をしながら聞いた。

「べ、べべべべべ別に!!」

前回お父さんが
帰ってきた時に、
みんなで鍋をした。
その時にえみに紹介したんだっけ。

最近よくお父さんのこと
聞いてくるな。


「チカちゃんは、
相変わらず鈍いな…

えみくんは…」


「わ、わ、教授!!」

つぐみさんの言葉を
えみは遮った。


あれ?
まだ恋愛教授ごっこ
してたっけ?この2人。


「おーい。早くしろよー。」
「良?!」

下から良さんが
急き立てるように叫んだ。

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