アイスクリームの美味しい食し方
えみからは、
授業中LIMEが絶えなかった。

えみ
「いつから付き合ってるの。」

何度否定しても信じてくれない。

かと言って、
本当のことも言えないし。

私はのらりくらりと
答えを流して言うしかなかった。

チカ
「ところで、
なんで王子なの?」

ふと気になりえみに聞いてみた。


えみ
「知らなかったの?
ありえない。」


チカ
「最近まで同じ学校だとも知らなかった。」


えみ
「なんでそんなんで付き合えたんだ。
やっぱり王子も面喰いなんだなー
がっかり{(-_-)}」


チカ
「面喰いだったら、えみにするわ。
(-。-;」


えみ
「よく言うわ。

まぁ、とにかく今からが大変だよ?
王子はすごいからね。人気。」


チカ
「そうなの?」


えみ
「入学式の時、
新入生代表で挨拶したじゃん?」

げ。
寝てて見てなかったや。


えみ
「あのルックスに
代表ってことは、
学年1位の成績ってことじゃん。
その日にファンクラブ出来たらしいよ。」

なんだ、それ。
現実に一般人にファンクラブとか
あんの?
初めて聞いたわ。

えみ
「そのあと、
勉強だけじゃなくてスポーツもできるわ、
お父さん有名なイケメンパティシエだわ、
本人もお菓子作りの才能あるわで、
どんどん人気でちゃって、」

わー、みんなお店のことも
知ってんだな。


えみ
「そのうえ、
あの柔らかい物腰、王子のような品格。
みんなメロンメロンよ。」


品格?王子?

すげー妄想だな。

ま、まぁ、
確かにぽくは見えるけど。


えみ
「既読スルー?」

チカ
「言葉が出ないだけ。」


えみ
「気をつけたほうがいいよ。」


チカ
「何が?」


えみ
「ファンクラブは1年だけじゃないよ。」


私は、
白目を剥くしかなかった。
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