アイスクリームの美味しい食し方
皿洗いや、
掃除、用具や材料の運搬を手伝った。

7時前につぐみさんが出勤し、
申し送りと朝礼が行われた。

一応更衣室があるが、
私は部屋に着替えがあるので、
そのままあがろうとすると
つぐみさんに呼び止められた。


「昨日はごめんね。

つぐみ、興奮すると周りがみえなくて。

新となんかあった?」

つぐみさんは心配そうに私を見上げた。


「全然です!
すみません、私が新を怒らせて
店の空気、悪くなっちゃって。」

私は頭を掻いた。

たかが身体の一部を触られたくらいで
何を騒いでいたのだろう。

「新のこと許してあげてね。
きっとチカちゃんが好きすぎて、
どうしたらいいか分からないのよ。


あの子、頭いいけど、
馬鹿だから。」


「は?」

佐々 新が私を好き?


あり得ない。


嫌がらせでしかない。


くっそ。
みんなして何を勘違いしてるんだろう。



「でも、
馬鹿なのは激しく同意します。」

私はそう言ってつぐみさんに
頭を下げた。



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