ますます監禁されますが、お仕事です

ーー

「いやいやいやっ、駄目ですって!殺人は!」

どうどう、と彼の腕を引いて止める。

「何だかもう死んでいるらしいから、バラしても罪にはならないよ」

「なります!死体を更に殺すと、なんたら罪になりますから!」

「あ、そうだっけ?」

「そうです!それに、ボールペンで人を抹殺するなんて、ハリウッド映画だけです。ここ日本ですから、もっと現実的に行きましょう!」

ノーと言えない人類大国なのだから、ここは後輩くんを招いてもいいだろう。

彼も、「現実的にか……」と納得をし、ボールペンを置く。

「もしもし、警察ですか。玄関先に不審者がいるので、捕まえて下さい。意味不明な言動をして暴れていますので、今すぐに。はい。住所はーー」

「……」



※そう、現実はいつだって残酷なものなんだ。





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