君に会えるまで


休憩時間。

お昼の時間ということもあり教室にいる生徒はまばらだ。

ミーナに少し待っててと言われ、アタシは自分の席でぼんやりと外を眺めていた。

シンはアタシを見てどう思うだろう。

ミーナみたいに可愛かったらアタシ自信持って写メ送れるんだけどな…

そんなことを考えているとミーナが『マヤマヤマヤ〜♪』と呪文のように歌いながら教室に戻ってきた。

大きなメイクボックスを抱えて。


『え、ミーナさん、それは一体どっから借りてきたの?』

『これ?演劇部。ちなみにサキちゃんも連れてきましたー』


ミーナの後ろからサキがニコニコしながらやってきた。

サキは演劇部。裏方だがメイクや衣装の指示は全部サキがしている。

素人のアタシが見ても才能はかなりある。

でもサキは…
< 27 / 44 >

この作品をシェア

pagetop