君に会えるまで




15分経過。

つけまつげやら何やらでアタシの目は普段とはかけ離れて見える。

鏡を持たされたアタシはジーッと自分の顔を見つめた。


『マヤ…すごい綺麗』


ミーナが呟いた。サキもうんうんと頷く。


『私の腕もいいんだけどさ、やっぱり元の顔がいいのよねぇ…私の目に狂いはなかったわ』


サキが道具を片付けながら満足そうに微笑んだ。


『さぁ次は髪型ね!ミーナはどんなのがいいと思う?』

『あ、私ねー前からマヤにやってほしい髪型があったのー』


と言いながらどこから出したのか雑誌をめくりサキにあるページを見せた。

そこにはボヘミアン風に三つ編みした女の子の写真が載っていた。


『あら、いいわねーこれ。あ、じゃぁここにラメで蝶書いて見ようかしら。それでここをこうして…』


ミーナとサキは楽しそうにアイデアを出し合っている。

アタシはクラスの人の視線が痛かった。
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