君に会えるまで
『それよりこのギャラリーは何だ?』
恒先輩はサキを無視してアタシに話しかけてきた。
『いやー…何か一緒に写真撮りたいらしくて。恒先輩が撮ってくれた方が綺麗に撮れるしーってことで』
アタシは困り顔で恒先輩に説明した。
察してくれた恒先輩が『とりあえず着替えてこい』と頭をポンポンと撫でてくれた。
恒先輩ってやっぱり大人だなー
なんて思ってたらサキからドレスを渡された。
真っ白なドレス。
ウエディングドレスみたいな真っ白な。
『ごめん、サキ。これは着れない。白以外にして。お願い』
サキにドレスを突き返す。
アタシの態度にサキは少し不満げだったがアタシの目つきがヤバかったのかあっさり引き下がった。
『そう言われると思って用意しといたわよー。これなら問題ないでしょ!あとこれも付けてね。背中丸見えだからブラ見えるし』
カーキ色のロングドレスを満面の笑みで出し、ついでヌーブラをぽいっと投げる。