君に会えるまで


『溜め息なんかついてどーしたの?』


後ろから声がしてびくついた。

アタシはトラウマのせいで後ろから声をかけられることが怖くて仕方ない。

ちなみに席順は一番後ろだ。

だからまだマシなんだけど。

おそるおそる後ろを見ると見慣れた顔でホッとする。

親友のミーナだった。


『何でもないよー』


手をヒラヒラと左右に動かして苦笑いを浮かべるアタシ。


『ならいいけど。てか一緒に帰ろー』


ニコッと笑うミーナにアタシはメロメロだ。

なんてったってミーナは可愛い。

フワフワの天然パーマにクリクリの大きな目、
身長はアタシより15センチ低くて天然でよく笑う。

これでモテないはずがない。

もちろんミーナにコクる男は数知れず。

未だにコクってれうまくいった奴見たことない。

果てはアタシに手紙を渡してくれとせがむナヨナヨした男さえいるくらいだ。

アタシは手紙くらい自分で渡せと突き返すから男共に評判が悪い。

だからってどうってこともないけど。

わかってくれる奴がいてくれるし手紙も自分で渡せないような男と友達になりたいとも思わない。
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