キミの瞳に恋してる ~運命の人は鬼上司!?~
だんだんと深くなっていくキスに、私まで酔わされていくみたい。
こんなところでしちゃいけないという意思は、いつの間にか遠くへ吹っ飛んでいた。
私だって、本当は俊とくっついていたい。
ずっと、ずっと……。
寂しさと不安を埋めるように、ぎゅっと俊にしがみつく。
俊の胸板に自分の胸が潰されて、いびつな形になるのを感じた。
このまま溶けて一つになれたら、ずっと一緒にいられるのに。
離れて寂しい思いなんか、しなくて済むのに。
あなたの気持ちがわからないと、泣くこともないのに。
そんなことを思ったら、一筋だけ涙がこぼれた。
私はそれを隠すように、俊の汗ばんだ首筋に顔をうずめて、彼の熱に溺れた。
窓に叩き付ける雨が、少しずつ弱くなっていたのも知らずに。