キミの瞳に恋してる ~運命の人は鬼上司!?~
「……とにかく、行ってみなさい。ここで、新しい出会いがあるはずです。あなたの将来の旦那様となる人との出会いの暗示が出ています」
「えっ!!」
再び私は前のめりに。
「異動したら彼氏ができるんですか?っていうか、婚約者ってこと?」
「出会うことはできると思います。その出会いをモノにできるかは、あなたの頑張り次第」
またでた。あなたの頑張り次第。
まあでも、気になる人に出会ったら頑張ればいいか。
とにかく、美容だけは気を抜かないでおこうっと。
「ありがとうございましたー」
3000円は高かった気がするけど、最後に良いことを聞いたし、一回行ってみようか。
嫌だったら辞めちゃえばいいや。
私は帰りにまったりお茶をして、てくてくと家路についた。
玄関のドアを開けるころには、占い師に言われたことの半分は忘れてしまっていた。