嘘をつく、その瞬間。

すると、パァと笑顔になった心華。

「良かった……!

じゃあ、早く教室に行こう……!」

と、腕を引っ張られか小走りに走る心華。

「っ、」

殴られたところが凄く響くけど……。

大丈夫、っと暗示をかける。

心華に、バレないように。

心華が、気付かないように。

心華が、心配しないように。

私は暗示をかける。

そう──────。

全ては、心華の為。

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