嘘をつく、その瞬間。
ショーが、始まって10分。
少女は、楽しそうに笑うのだ。
全て、自分の思い通りに動いてくれる玩具達に向かって。
「このショー、面白いわ!
特に、あの子が面白い……。」
少女は、“お気に入り”を見つめ、怪しげに微笑むのだ。
「やっぱり、悲劇の上には更なる悲劇が欲しいわ。
“偽善”なんて、要らない。
この子達の、本性を見せたものが見たいわ。」
だって、その方が楽しいじゃない。
彼女は、そう呟く。
「まずは、悲劇1。
“裏切り”
それで、本性をさらけ出しなさい。」
そう言って少女は、高らかに笑うのだ。