嘘をつく、その瞬間。
竜也が、私に近づきポケットから小さな紙をだした。
そこには…。
「え…?」
私と、知らない男の人が一緒に笑顔で歩いている写真…。
「なぁ、これ。
お前、だよな?」
ピリピリとした殺気に、何も答えられない。
「…違っ!
私、じゃない!
私、スパイなんかじゃないよ!!」
「まだ、惚けんのかよ。
出ていけ、“裏切り者”。」
「っ、」
皆が、睨んでくる。
怖い、怖い…っ!
あっ。
アオ、だ!
「アオ…!
信じてくれる、よね?
アオなら、私を信じるよね…?」
今まで、味方してくれたでしょ…?