嘘をつく、その瞬間。
楽しく、残酷なショーの始まり。
───大切な人の為なら。
大切な人が、幸せになるのなら。
私は、どんなことだってする。
──例え、それが。
大切な人を不幸にするやり方でも。
「さぁ、ショーが始まるわ。
見に行きましょう?
私、こういうショー。
大好きなの。」
ある、少女はニッコリと口角を上げる。
だが、目は笑ってないのだ。
「ふふ、楽しみね?」
少女は椅子に座り、足を組む。
そして、出演者を……登場人物を……。
いや、少女にとっての“玩具”を。
少女は、笑い優雅に見つめるのだ。