嘘をつく、その瞬間。
好キト嫌イノ境界線。
*心華side*
パシンッ─────!
「ねぇ、」
ジリジリと、暑く、暑く。
日差しがキツい。
そして、私の頬も熱かった。
校舎裏に、呼び出されたかと思えば叩かれた。
「あんた、龍蝶を裏切った癖によく学校に居るわね。」
その言葉は、私の心にグサリと刺さる。
……私は、やってない……。
「私は、やってないもの!」
早く、“裏切り者のレッテル”を剥がしたい。
「なっ……!よく、嘘をつけるわね!」
まるで、化け物を見るかの様な目。
……龍蝶に居るときは、こんな目、見たことなかった。
すると、いきなり髪の毛を引っ張られる。
「っ、」
あの時の事が、フラッシュバックする。
「止めてっ、離して!」
そう、言っても笑うだけで離してはくれない。