嘘をつく、その瞬間。



知り合いのカフェ、は。

落ち着いた空間で茶色やベージュなどを基調としていた。

「さぁ、座って。」

髪の毛を耳にかける彼女。

美しい彼女にこの空間はぴったりだった。

「ありがとうございます……。」

と、座る。

すると、店員らしき人が来た。

「ご注文は、お決まりでしょうか。」

「そうね……。

あ、貴方……心華さんはコーヒーは飲める?」

「え……っ!?……、苦いのじゃなければ……。」

何故、名前を知っているのか不思議だったか聞かれたことに答えた。

「そう……。じゃあ、カフェラテとキャラメルラテで。」

そう、微笑んで注文した彼女。

「かしこまりました。」

礼儀正しくまるで45度ぴったりに頭を下げた店員さん。

「さぁて。お話しましょうかしら。」


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