嘘をつく、その瞬間。
*
知り合いのカフェ、は。
落ち着いた空間で茶色やベージュなどを基調としていた。
「さぁ、座って。」
髪の毛を耳にかける彼女。
美しい彼女にこの空間はぴったりだった。
「ありがとうございます……。」
と、座る。
すると、店員らしき人が来た。
「ご注文は、お決まりでしょうか。」
「そうね……。
あ、貴方……心華さんはコーヒーは飲める?」
「え……っ!?……、苦いのじゃなければ……。」
何故、名前を知っているのか不思議だったか聞かれたことに答えた。
「そう……。じゃあ、カフェラテとキャラメルラテで。」
そう、微笑んで注文した彼女。
「かしこまりました。」
礼儀正しくまるで45度ぴったりに頭を下げた店員さん。
「さぁて。お話しましょうかしら。」