嘘をつく、その瞬間。

「てめぇ…。」

「…なぁに?怒るの?」

まるで、皆を嘲笑うかのように。

此処は、広場。

ということは、下の奴らも居るわけで。

私は、こいつらを敵に回した。

……どこの奴かは、知らないけど。

私が、男に抱きついている写真。

全く……、嫌よね。

「馬鹿な貴方達に、教えてあげる。」

心華、ごめんね。

「───龍蝶なんて、貴方達なんて。

これっぽっちも好きじゃないわ。」

心華の為。

心華が、幸せになれるのなら。

私は────。

心華を傷つけたりもする。

『心華を…幸せにしてあげて…。

お願い、アオちゃん。』

『大丈夫ですよ、おばさん。

心華を幸せにする為なら、私─────』

なんだってするもの。

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