嘘をつく、その瞬間。
フラリ、私は立ち上がり女の胸ぐらを掴む。
「今、何っつった?」
ギロリ、
自分でも分かるくらいに鋭く睨み付けた。
「っ、え……さ、桜幸を虐め……」
「てめぇ、冗談も程々にしろよ……?」
低く、低く。
まるで、相手をせせら笑う様に。
「っ、」
「心華を虐める……?
そんなことしてみろ。
私だけじゃない。
お前らが、大好きな龍蝶までもを敵にするんだ。
それが、どうなのか……。
解ってるよな?」
解ってないのなら、解らせてやる。
「……な、によ……っ!
虐められてる分際で、調子乗るな!」
苦しそうに、顔を歪ませる女達。
調子に、乗るな……?
「ははっ、笑わせてくれるじゃない。」