嘘をつく、その瞬間。
ショーが、始まって50分。

ちゃくちゃくと進む、ショーは少女の思い通りの道には歩まない。

少女は、舌打ちをして椅子に爪を立てる。

「面白くない。ねぇ、本当にそれで良いと思っているの?」

少女は、自分の玩具に問い出す。

「…私達ハ、仲間ガ好キ。」

「っ!」

初めて、反抗し初めて喋り出した玩具達に驚く少女。

それは、“感情”を持った印なんだろう。

「な、んなのよ…っ!」

少女は、勢いよく立った。

「玩具のくせに、調子に乗るな!」

私以外、幸せになるな……!

少女は、涙を流す。

それは、どんな意味なんだろう。

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