嘘をつく、その瞬間。
「何を謝っているの?
私が、悪いんだから。」
心華が謝ることじゃないのよ?
「アオ、ごめん。」
そう言って、頭を下げた竜也。
目の前には、あの龍蝶の幹部と姫が頭を下げている様子。
「何、よ。
私が悪いんだから、貴方達が謝ることじゃないの。
帰って、迷惑。」
私は、ドアを閉めようとすると竜也がガッとドアを引いた。
「アオ。俺ら、皆はあの写真が本当かって疑い始めたんだ。
あれは、本当じゃないだろ?」
「……嘘って証拠は?」
「ない。」
キッパリと、そう言った竜也。
「そう、じゃあ出ていって。」
「だけど、本当って証拠もないだろ。」