嘘をつく、その瞬間。

クスクスと、笑う。

あー、本当。

「不愉快。」

「な……っ!」

女達の顔が真っ赤になる。

「仮、だけど。

私は、龍蝶の姫。

しかも、本当の姫は私の親友。

龍蝶は、親友がお願いしたことなら何でもする。

これが……どういうことか、分かるよね?」

そこまで、馬鹿じゃないでしょう?

だけど、きょとんとしている女達。

「そ、れが、どうしたのよ……っ!」

私は溜め息をつく。

「……お馬鹿な貴方達に教えてあげる。」

ゆっくりと、丁寧に。

「もし…この事が心華にばれて。

心華が、龍蝶に言ったら……。

貴方達は、どうなるでしょうねぇ?」

ニッコリ、作り笑いをする。

青ざめる女達。

気づくのが、遅すぎなのよ。

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