名は愛をあらわすっ!?
「なんで良一は私に樋口飛鳥の事、いちいち報告してくるのだろう。」
樋口飛鳥のファンである事は別に構わない。
勝手に盛り上がってくれた方がこちらも気が楽だ。
けれど、巻き込んでくる意味が分からない。
「所詮、私は幼馴染。飛鳥ちゃんの恋敵にすらなれないもんね…。はぁ~。」
ため息を吐いてテレビを消すと、缶コーヒー片手に窓から外を眺めた。
「いっそ、私もアイドル目指しちゃおうかな?なんて。」
自分で言って自分で苦笑いを浮かべる。
「ん?」
2階の部屋から丁度見下ろすと、良一が大きな荷物を抱えて帰って来るのが見えた。
「何持ってんだろ?」
そのまま良一は自分の家に入らずこちらに向かってくる。
顔を上げた良一と目が合った。
「まさか!?」