名は愛をあらわすっ!?
「はぁ~。」
いつものため息を吐くと、少し薄暗くなってステージ上に主催者の男性が現れた。
「皆様、ご来場誠にありがとうございます。いよいよ樋口飛鳥シークレットライブを始めさせて頂きます。ライブの後は、ペアごとに撮影会と、撮影した写真にサインを行いますのでどうぞ最後までお楽しみ下さい!」
「おぉ。」
「飛鳥ちゃんと写真撮影出来るってよ。」
「しかもサイン入り。」
「末代までの家宝にしなければ。」
招待客の皆さんは口々に喜びの声を上げている。
目に入った招待客の1人は大きなレンズをハンカチで拭き始めている。
うう、何だか気持ち悪い…。
異様な雰囲気がさらに異様に感じる。
「ん?」
肩に何か温かみを感じた。
そっと触れる。
「これ…。」