名は愛をあらわすっ!?


「そりゃ、あすかちゃんと写真が撮れるならどんな顔したらいいのか困るだろ。」


「シャイ、だもんね。」


少しからかい気味に言ってやると、飛鳥ちゃんがまた微笑んだ。


「本当に仲良いんですね!」


「はぁ、まぁ…。」


仲悪い、とは言いにくい。

言いたくない。


「じゃあ、写真にサインしますねっ!」


飛鳥ちゃんがステージの横に設置されたテーブルに向かって椅子に座ると、白のサインペンで写真の右端に良一さん、と書き込んだ。

そのまま私を見つめる。


「彼女さんのお名前は?」


「名前は…。」


後ろを振り向くと、撮影とサインを終えた招待客の皆さんが真っ直ぐに飛鳥ちゃんを見つめている。

ここで、この場所で、招待客の皆さんの前で自分の名前を言うのか…。

それは辛い…。


「私はいいです。」


「そんな事言わずにぃ。飛鳥も知りたいなぁ~。」


知りたいも何も。


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