サイレント
「あー、でも私今携帯持ってないから」
「じゃあ帰りに教えてあげる。それかメルアド教えてくれたらメールで送っとくよ」
さりげなく断ろうとした樹里だが、早瀬はしつこかった。
樹里が返答につまっていると早瀬の携帯が上からひょいと奪われる。
「携帯没収」
見上げると尾垣がそう言って早瀬の携帯をジャージのポケットに入れている所だった。
「ちょっと返してよ!」
「ダーメ。学校に携帯持って来るのは校則で禁止されてるんだぞ。てゆーか少しは練習に参加してみろよ。楽しいぞ?」
尾垣は目を吊り上げて自分を睨み付けている早瀬に全く怯む様子も見せずに早瀬の腕を掴んで立ち上がらせた。
「触んないでよ!」
早瀬は掴まれた腕をバタバタさせるが力で尾垣に敵うはずもなく、軽々とスタートラインに連れていかれる。
他の部員達はそんな二人を物珍しそうに見つめていた。樹里はホッと胸を撫で下ろす。
まさか生徒に読まれているだなんて想像もしなかった。樹里たちだとバレるようなことは書いていないはずだけれど急に恐ろしくなる。
「じゃあ帰りに教えてあげる。それかメルアド教えてくれたらメールで送っとくよ」
さりげなく断ろうとした樹里だが、早瀬はしつこかった。
樹里が返答につまっていると早瀬の携帯が上からひょいと奪われる。
「携帯没収」
見上げると尾垣がそう言って早瀬の携帯をジャージのポケットに入れている所だった。
「ちょっと返してよ!」
「ダーメ。学校に携帯持って来るのは校則で禁止されてるんだぞ。てゆーか少しは練習に参加してみろよ。楽しいぞ?」
尾垣は目を吊り上げて自分を睨み付けている早瀬に全く怯む様子も見せずに早瀬の腕を掴んで立ち上がらせた。
「触んないでよ!」
早瀬は掴まれた腕をバタバタさせるが力で尾垣に敵うはずもなく、軽々とスタートラインに連れていかれる。
他の部員達はそんな二人を物珍しそうに見つめていた。樹里はホッと胸を撫で下ろす。
まさか生徒に読まれているだなんて想像もしなかった。樹里たちだとバレるようなことは書いていないはずだけれど急に恐ろしくなる。