サイレント
three
コツン、コツンと窓に小石がぶつかる音が鳴り止まない。
祥子は頭から布団を被ってその音を無視した。
放課後、芹沢と話してから部活に行く気分も失せてそのまま家に帰って来た祥子は夕飯も食べずに部屋に引きこもっていた。
どうしてこんなにショックなのかわからない。
芹沢に彼女がいたのがショックなのか、それともその彼女がすごく年上だということがショックなのか。
若しくはその彼女と芹沢がすでに……
そこまで考えて嫌になり、祥子はばっと起き上がって「あーもう!!」と叫んだ。
未だ女々しく窓にぶつかってくる小石の音に苛立ち、カーテンを勢いよく開く。
案の定そこには庭で小石を拾う大悟の姿があった。
カラカラと窓を開けると大悟が駆け寄ってくる。
「何でなかなか開けねーんだよ」
「……寝てた」
「ふうん」
大悟は半信半疑な様子で祥子を見つめると、小さくため息をついてから「少し、散歩しねえ?」と言った。
祥子の部屋は一階にあるため夜外出する時はいつも部屋の窓から出入りをしている。
ビーサンを履いて窓の外へ出ると大悟と並んで通りに出た。
祥子は頭から布団を被ってその音を無視した。
放課後、芹沢と話してから部活に行く気分も失せてそのまま家に帰って来た祥子は夕飯も食べずに部屋に引きこもっていた。
どうしてこんなにショックなのかわからない。
芹沢に彼女がいたのがショックなのか、それともその彼女がすごく年上だということがショックなのか。
若しくはその彼女と芹沢がすでに……
そこまで考えて嫌になり、祥子はばっと起き上がって「あーもう!!」と叫んだ。
未だ女々しく窓にぶつかってくる小石の音に苛立ち、カーテンを勢いよく開く。
案の定そこには庭で小石を拾う大悟の姿があった。
カラカラと窓を開けると大悟が駆け寄ってくる。
「何でなかなか開けねーんだよ」
「……寝てた」
「ふうん」
大悟は半信半疑な様子で祥子を見つめると、小さくため息をついてから「少し、散歩しねえ?」と言った。
祥子の部屋は一階にあるため夜外出する時はいつも部屋の窓から出入りをしている。
ビーサンを履いて窓の外へ出ると大悟と並んで通りに出た。