サイレント
……あれ?
ストラップをじっと見つめていてふと一は思い付いた。
そういえばまだ試していない単語があったともう一度あのホームページへアクセスする。
先程と変わらないシンプルな画面。
一はパスワード入力画面に入ると「ichi」と打った。
送信ボタンを押す。
すると、今まで何度も見たエラーメッセージとは違う画面が現れた。
真っ白な背景に、真っ赤な薔薇が一つ落ちている。
タイトルもなにもないが、紛れも無くそれは小説の表紙だった。
驚いた。
まさか本当にこれで開くとは思わなかった。
ページを進んでいく。
全く別人のように描いていてもわかる。
所々に樹里と一にしかわからないような台詞があった。
一は夢中で読み進めた。
父に「早く寝ろよ」と言われても布団に潜り込んで、途中で電池がなくなりかけたら充電の線を繋げて充電しながら読み進めた。
この物語の結末が知りたかった。
何で樹里に捨てられたのか。
本当にもう好きじゃなくなったのか。
知りたくて読むのをやめられなかった。
ストラップをじっと見つめていてふと一は思い付いた。
そういえばまだ試していない単語があったともう一度あのホームページへアクセスする。
先程と変わらないシンプルな画面。
一はパスワード入力画面に入ると「ichi」と打った。
送信ボタンを押す。
すると、今まで何度も見たエラーメッセージとは違う画面が現れた。
真っ白な背景に、真っ赤な薔薇が一つ落ちている。
タイトルもなにもないが、紛れも無くそれは小説の表紙だった。
驚いた。
まさか本当にこれで開くとは思わなかった。
ページを進んでいく。
全く別人のように描いていてもわかる。
所々に樹里と一にしかわからないような台詞があった。
一は夢中で読み進めた。
父に「早く寝ろよ」と言われても布団に潜り込んで、途中で電池がなくなりかけたら充電の線を繋げて充電しながら読み進めた。
この物語の結末が知りたかった。
何で樹里に捨てられたのか。
本当にもう好きじゃなくなったのか。
知りたくて読むのをやめられなかった。