二重人格ネコ
次の日、月曜日。
一番に出勤する父が、猫の鳴き声を聞いて、ドアを開けると、なんとチェシャが無事に戻ってきました。
チェシャはホコリだらけになっていて、フラフラしながら歩きながら家の中に入りました 。
後ろの足を怪我したみたいでしたが、血も何もでていませんでした。
ただ足の方の毛が少し無くなっていて、そこに1センチの血の固まりがありました。
お腹も空〈ス〉いているようで、餌をあげたら沢山食べてから、ふらふらしてるくせに十七段の階段を上って妹のベッドに何とか上がり、そこで夕方までぐっすり眠ってしまいました。
妹が猫の治療をすると、毛がなくなっている所を触るとたん怒り出して、誰も猫に近づけませんでした。
チェシャがまた寝た後に近づいたら、すっぱり忘れたらしく、普通になでなでさせてくれました。
その日は神様にいっぱい感謝しました。
「ふらふらしてたけれども、無事に家まで導いてくれて ありがとう」って。