エルドラドステージ
「あそこも…廃墟のようだな」
武は照りつける日差しに手で影をつくり、遠くにあるビルを見つめて言った。
「いちおう行ってみようよ。なんかあるかも知んないぜ」
手に持っているのは小さなマンドリン。登はなんの役にたたなくともこれだけは手放せないでいる。
日に灼けていい音がでるんだよ、と笑ってポロンと弾いてみせる。その笑顔はいつも周りに幸せを運んでくるようだ。
時々聞こえる月夜の優しい歌声は他の2人にとっては子守歌だ。
「よっしゃ、じゃ行くか。」
アトマイズカプセルを口にしながら章は立ち上がった。
アトマイズカプセルー
それは彼らにとって、命をつなぐもの。
すべての栄養素を分解し、カプセルに詰め込んだ究極の食料。
人間にはもはや満腹中枢は必要なく、即エネルギーとなるこのカプセルがあればいい。
彼らは生まれてから空腹を感じたことはない。
その代わり、幸福気分を味わえる満腹感も経験したことはないのだ。
「後先考えるないでアトマイズ食うなよ。あそこにだってあるかわかんねーぞ。」
武は2人を手招きながら、先ほど確認した廃墟かに向かった。
「ははは。武がいなかったら章はとっくに死んでるかもな~」
さっとマンドリンを肩にかけて登が続く。
章は自分のカバンの中のアトマイズを数えながら2人について廃墟に向かった。
武は照りつける日差しに手で影をつくり、遠くにあるビルを見つめて言った。
「いちおう行ってみようよ。なんかあるかも知んないぜ」
手に持っているのは小さなマンドリン。登はなんの役にたたなくともこれだけは手放せないでいる。
日に灼けていい音がでるんだよ、と笑ってポロンと弾いてみせる。その笑顔はいつも周りに幸せを運んでくるようだ。
時々聞こえる月夜の優しい歌声は他の2人にとっては子守歌だ。
「よっしゃ、じゃ行くか。」
アトマイズカプセルを口にしながら章は立ち上がった。
アトマイズカプセルー
それは彼らにとって、命をつなぐもの。
すべての栄養素を分解し、カプセルに詰め込んだ究極の食料。
人間にはもはや満腹中枢は必要なく、即エネルギーとなるこのカプセルがあればいい。
彼らは生まれてから空腹を感じたことはない。
その代わり、幸福気分を味わえる満腹感も経験したことはないのだ。
「後先考えるないでアトマイズ食うなよ。あそこにだってあるかわかんねーぞ。」
武は2人を手招きながら、先ほど確認した廃墟かに向かった。
「ははは。武がいなかったら章はとっくに死んでるかもな~」
さっとマンドリンを肩にかけて登が続く。
章は自分のカバンの中のアトマイズを数えながら2人について廃墟に向かった。