エルドラドステージ
アルカディアの日々は穏やかに過ぎてゆく。


章と登の暖かな光。

ケイコと武の優しい風。

そしてカイザーと浩二とシュウの潤いの時間。


どれもこれもが大切で、かけがえのないものだった。


たったひとつ、
緑の影を除いては。


しかし三人はその影から目をそらさない。

いや、三人だけではなかった。

記憶を失ったはずの幼いシュウですら、そしてアルカディアが光の国であるようにと運命(さだめ)られたカイザーと浩二もその影に何かを求めている。



「彼」の命は、刻々と終わりに近づいていた。


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